Michael Nischke 写真展

『 BLUE SKY − WARM SAND 』

2023年9月1日(金)〜9月30日(土)  Michael Nischke 作家略歴

★9月16日(土) 17:30からニッケ氏によるトークショーを開催致します。 ※要予約
無事にトークショーを開催できました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。


オリジナルプリント

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写真作品は光によって構成されており、カメラはその特別な瞬間を永遠に切り取る事ができる。始めは、反対の壁またはテーブルにイメージを投影できる、小さな穴の空いた暗い部屋だった。ラテン語でこの"暗い部屋"を意味する「カメラオブスキュラ」という言葉は1604年に使われ始め、現在の『フォトグラフィー』の起源となっている。光に繊細に反応し周囲の様子を留めおく、この小さな穴の空いた箱からピンホールカメラは始まり、素晴らしい結果をもたらした。光学レンズなしに驚くべき繊細さで写真を作りあげる事が出来る。最高の成果であるより鮮明なイメージは、とても小さなピンホールによって撮影される。1999年、私は初めて英国製の木製ピンホールカメラでの作品制作を始めた。そしてすぐ私達はその特別な世界観に魅了され、この種の写真では全く珍しく、初期からポートレートの制作に集中している。

私は4×5inchのポラロイドフィルムを用いて、ユニークな結果を得ており、ポラロイド社のタングステンフィルムを用いて、魅力的な単色の青を、いくつかのシリーズで、ポラロイド社の特別版のセピアフィルムを用いて、褐色調の特徴を与えている。そして海岸や湖の浜辺にいる人々をコンセプトにした作品は私たちをギリシャのクレタ島、ドイツ、イタリア、オランダ、タイへと誘う。

氏は2000年ドイツで開催された初の大判プリントによる個展のオープニングの際「私にとってピンホールカメラの技術は、完全に新しい写真の世界を切り開いてくれるものだ」と語った。「ピンホールカメラのおかげで作品の核心へと焦点を合わせる事ができる。私がピンホールカメラに魅了されるのは被写体に秘められた未開の力であり、どのハイテクの写真技術をも超える事ができる力である。1回1回シャッターを切る度に無条件に責任が要求される事、これは写真家にとって最も純粋な写真のあるべき形である。」

この度、東京のギャラリー冬青で初めて、特別な4×5 inchのポラロイド作品、ユニークなオリジナル作品を展示する。1999年と2003年に展示したポートレートと風景からのベストセレクションである。そこから浮かび上がってきたのは、何気ないシチュレーションを題材にしたストーリーテリングであり、絵画のように美しく、感動的である。


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