「凪の片」
須田 一政
Issei SUDA
2013年9月発行
2,800円+税
上製本/写真215点
サイズ 270×214×18mm
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本書は、東京都写真美術館で企画された展覧会「須田一政 凪の片」の図録として出版されたものである。須田一政は代表作〈風姿花伝〉(1976年)により、日常に隠された非日常を捉え、私たちの視線を異界へと導く表現で高く評価され、以来、身近な風景や人物、どの土地にもある祭りや風俗等を被写体とした作品を発表し続けている。そして国内のみならず海外でも、日本で独自の発達をした私的視点を写真表現に持ち込んだ作家達と並んで紹介され、中でも作家独自の主観的でありながらも民俗学的な視点により、日本や東京といった既成のイメージに新たな切り口を与える点が着目されている。
作家がこれまで、50年余の膨大な時間を費やし制作してきた作品群、もしくはまだネガの状態で保管され続けている数百万から千万枚にも及ぶ膨大な写真の層を思った時、「凪の片」という句が、ふと浮かんだ。「凪」という朝夕に風がぴたりと吹かなくなる現象は、時を止め、瞬間を捉える写真に例えられる。風のない、じっとりとした空気は、須田の写真に込められた濃密な時空とも相通ずる。そして何よりも、作家の表現に触れるための糸口にもなるのだ。 (東京都写真美術館 学芸員 丹羽晴美 テキストより一部抜粋)
本書は東京都写真美術館の下記展覧会に関連して出版されました。
須田一政「凪の片」
会期:2013年9月28日 ( 土 ) 〜 12月1日 ( 日 )
主催:東京都 東京都写真美術館/産経新聞社
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「民謡山河」
須田 一政
Issei SUDA
2007年11月発行
5,000円+税
並製本/写真202点
サイズ 195×260×16mm
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1978 年から2年間日本カメラで連載された「民謡山河」をまとめた写真群。 著者が故・田中雅夫氏(写真評論家)と共に「民謡・祭り」を主題に日本各地を巡り撮影した写真から、 祭りという非日常性の中での人々の姿、そして日々の暮らしの中での姿が次々に浮かび上がってくる。 |