「草の上の昼食」
若林 勇人
Hayato WAKABAYASHI
2008年1月発行
2,500円+税
上製本/写真46点
サイズ 230x207x12mm
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この写真集は、かつて写真家が子どものころ、実際に体験した夢のような日々の今日的再現である。
もちろん、そのときから時間はかなり経ってしまっているので、子どものころの夢のような一瞬は、手の届かないはるかかなたにあるが、その再現のために選んだモチーフは、温室植物園だった。
とはいえ、植物図鑑をつくるのが目的なのではなく、人工的につくられた空間がいつも最適の状態が保たれているなかで、かつての夢のような一瞬を写し取ることであった。
本書と同名の、美術史上に名高いエドワルド・マネの「草の上の昼食」が、勃興する市民階級のある種の祝祭のシンボルとしてスキャンダラスに登場したのとはちがい、若林は、いたって個人的な思いでこの写真集を制作したのである。 |