PHOTOGRAPHER HAL 写真集

「FLESH LOVE RETURNS

PHOTOGRAPHER HAL

2016年9月発行
4,500円+税
A4判/写真57点
サイズ 310x237x13mm / 780g

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愛する者同士は本能的に惹かれ合い、一つになろうとする。
このパワーを表すためカップルを真空パックにしてそれを写真に収め続けている。
今回私は真空パックされたカップルを彼らにとって一番大切な場所で撮影するというプロ
ジェクトを開始した。撮影場所は被写体に決めてもらう。私はその中からベストなアングル
を探る。常に生活を共にしている自宅の部屋を選ぶ人もいれば、知り合った職場を選ぶ
人、初めてデートをしたレストランを選ぶ人もいる。
最高の場所で空気さえも無い100%ピュアにパッキングされ一体化した二人。それは究極に
密度の濃いポートレートだと思う。
この撮影に参加するには死と隣り合わせの愛と覚悟が必要であり、撮影するこちら側も
寿命が縮まるかと思う程の覚悟が必要である。二人にとって生涯最高の記念写真になる ため画面構成をはじめ撮影は慎重に行った。いつどこでも撮影できるようにするため、
持ち運びが比較的簡単な軽い機材を用意したのだが、それでも30kg位にはなる。それを
日本国内だけでなく海外へも持って行き、撮影出来る機会があればどんな場所でも撮影
を行った。
撮影した国はオランダ、ベルギー、香港そして日本である。
アムステルダムの運河の前で撮影していたときに電源を調達する為に近所のビルの管理
人に頼み込み電源を借りた事があって、それからというもの、機材はすべてバッテリー
で動くようにした。また、うわさを聞きつけアメリカ、ドイツ、オーストラリアから写真を撮られる
為に東京の私の処に訪ねてきたカップル達もいた。彼等には東京滞在中一番印象に残り
思い出となる場所を考えてもらい、滞在最後のタイミングで撮影した。屋外で撮影して
いると、雨が降る事もあれば、風で照明が飛ばされる事もあった。人通りの多い場所で
あった為に数分で撮影しなければならないこともあった。また夜の公園を指定してきた
カップルを撮影したときには、街灯のある場所を探す事に苦労した。
このプロジェクトの完成には2年半程費やしたがそのうち半分以上は途中で本著の制作が
決まり、締め切りが設定された最後の半年間で撮影が行われた。
その期間は、寝ても覚めてもこのプロジェクトの事のみに集中する日々だったが、それが
実現出来たのも何よりモデルとなってくれたカップル達のおかげである。
いつの日か、自分も愛する人を見つけてこの中に入りたい。

(著者あとがきより抜粋)

  


「雜乱

PHOTOGRAPHER HAL

2014年9月発行
3,500円+税
A4判/写真59点
サイズ 305x215x12mm

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男と女は本能的にお互い惹かれ合い、一つになろうとする。この根源的な欲望が世の中の全ての事柄に影響を及ぼす大きなエネルギーを生み出す。ではなぜ理由もないのに自分のエネルギーをすべて費やして相手を愛し求め一つになろうとするのか。不思議に思う。もしかすると元は一体だったからではないのか。そう思った私はカップルを密着させ一体化させる事で愛のパワーを視覚化しようと試み続けている。二人の距離感が近ければ近い程、愛の強さは大きいと思う。万有引力も二つの物体間の距離が近い程パワーが大きいし、接着剤を使うときもなるべく薄くぬり広げて接着面同士を近づけたほうが接着力が増すではないか。密着する事は強いという事だ。
次の作品としてさらに強い愛を表現する方法は無いか試行錯誤していたときに、一生を終えた星がビックバンを起こしその後収縮してブラックホールになり、あらゆる物を吸い寄せるという話を思い出した。
そこで二人が生活する上で身の回りにある物たちをもろごと真空パックしてみることにした。スタジオに家の物をすべて持ち込む事は出来ないのでパックされる物は彼らに取捨選択され、そこからも彼らの個性がより凝縮していく。一緒にパックされた物等はカップルの共通言語で真空パックし密着されるという事は新たなカップルの愛の表現の形である。また、入れる物の選択や配置はするものの、空気を抜く過程で 計算外の動きをするため偶然性が極めて高い。その様子は一見雜乱としている様だが自然界の仕組みのように必然性と秩序があると思う。
予想もつかない表情が現われる。
しかし、それは究極のカップルの形なのである。
2人の雜乱とした小宇宙なのである。

 

(著者あとがきより抜粋)

   


「FLESH LOVE

PHOTOGRAPHER HAL

2011年12月発行
1,800円+税
並製本/写真72点
サイズ 152x202x8mm

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恋人と抱き合っていると、そのまま溶け込んでしまいたいと思うことがある。
私はそれを具現化するため、小さなスペースやラブホテル、バスタブで
カップルを撮影してきた。作品の密着度はより濃厚なものへと向かっている。
結果として密着度を増すことにより、コミュニケーションは必要不可欠なものとなる。
そして今回カップルを真空パックにするところまで行き着いた。
撮影セットは自宅のキッチンに組んでいる。天井にはライトが常に仕込んであり
スイッチひとつでライティング準備OKになっている。
カップルが圧縮袋の中に入り、その中の空気を掃除機で抜く。
中は完全に真空状態。撮影時間は10秒間。その間にシャッターを切らなければならない。
せいぜいシャッターは2回が限度だ。

(著者あとがきより抜粋)

   

「Couple Jam

PHOTOGRAPHER HAL

2009年8月発行
1,800円+税
並製本/写真56点
サイズ 151x224x9mm

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ある時私は、カップルの愛を最高に密着させる為の装置に気付いた。それがバスタブである。

私はカップル達の家にカメラを持ち込んだ。

そして、バスタブでカップルを撮影することにした。カップルにとってバスルームは家の中で最もプライベートな場所であることを知った。ベッドルームやトイレ以上だ。非常に恥ずかしがるカップルが多かった。

そんなカップルを説得した上でバスタブの底に押し込めた。それはある意味暴力的でもあり一種の拘束プレイのようだった。

しかし結束を強くすればするほどそれが二人の絆を表してきた。

そして磁石のように引かれ合うカップルは、バスタブというプリクラボックスで自分たちをアピールし始める。

そしてバスタブというる壺の中で、一つに溶けてゆく。

まさに母親の中にいる胎児同然の姿でバスタブの中に二人が納まっていた。

そしてカップルはバスタブの中で撮影されるうちに煮詰めたジャムのように愛が凝縮されてゆく。

それが"Couple Jam"なのである。

(著者あとがきより抜粋)

   

「Pinky & Killer DX

PHOTOGRAPHER HAL

2007年11月発行
2,500円+税
並製本/写真131点
サイズ 153x190x12mm

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この世の中は,四角四面なコトばかりでなりたっているわけではない、ということはだれでも知ってはいても、そうではないところをなぜか見ようとしない。

世の中、オモテとウラがないまぜになっているのに、一方だけを見ようとしている。

この写真集は、そういうことにことさらの異議を唱えているわけでもない。

写真家は一組の男女が、あるシチュエーションの中に放り込まれると,愛の擬態を惜しげもなくカメラの前で演じていく面白さにひかれてこの作品集を作った。しかし,実現までは時間がかかった。数社の出版社に断られたからである。

HALはどのようにしてこのような男女を見つけ,撮影までこぎ着けたか。

渋谷や新宿のクラブやバーに夜な夜な出没し、このまちにしか生息できそうもないペアーと交渉し,ラブホテルに連れ込んで,コスプレに着替え,タマゴのような空間をつくり、愛の擬態のくり返しを演じさせた。

HALの写真は,空虚であるとともにリアルでもあるというパラドックスが平然としているフシギなのである。

   

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