浅井 愼平 写真集

「Water Jazz」

浅井 愼平
Shimpei ASAI

2011年10月発行
3,800円+税
上製本/写真30点
サイズ 298x298x12mm

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晴れた日に永遠が見える

ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE FOREVER

水が揺れているのを見つめていると、こころも揺れる。
もし、写真を撮るすべを知らなかったら、水の情景をどんな想いで見つめるのだろうか。けれども鴨長明の例をあげるまでもなく、人は水を見つめ、いのちに想いを馳せてきた。物理学では放たれた矢も静止しているのだという。そうであるなら、流れ、揺れる水も静止しながら連続しているということになる。けれども人には矢も水も走り、流れて見える。映画は一秒間に二十四コマのスチールを動かすことで動画をつくり出す。人の目はその程度によく出来ている。見え過ぎず、見えなさ過ぎず。このバランスの良さは神業だ。

(著者あとがきより抜粋)

   

「good-bye」

浅井 愼平
Shimpei ASAI

2008年4月発行
3,500円+税
上製本/写真76点
サイズ  235x304x21mm

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1966年〜1989年の間に、著者が自身のまわりの人々を撮影したポートレート集。


「good-bye」についてのメモ

ここに並べられた写真のほとんどは発表することを前提に撮られたものではなかった。
ぼくは友人知人との仕事の中で、会話を交わすようにカメラで遊んだ。それがフィルムになって手元に残ったのだった。
彼らのほとんどは有名人だったので、写真に撮られることに慣れてはいたが、そこではまるで違う顔を見せた。
ぼくはぼくで、瞬時に変わっていく彼らの仕草や表情の機微を見のがさないよう注意深く、けれど、さり気なくカメラにとじ込めた。
ずいぶん昔のことなので、そのとき何を話し合っていたのか思い出せない。
興味深いのは、これらの写真はそんなことと関わりなく確かな存在となっていまも語りかけてくるということだ。
写真は流れる時を止める。
そんなことは誰もが知っているが、ぼくには魔法のように感じられる。
写真は人間の想像力と科学が生みだした。けれども、それ以上に人生や世界の深淵が写ってしまうからだ。

(著者あとがきより抜粋)

   

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