「4月25日橋」とは,ポルトガルの首都リスボンを流れるテージョ川にかかる橋の名前である。
1974年4月25日、一滴の血を流すことなく独裁政権を倒した「カーネーション革命」にちなむものである。
「4月25橋」は、リスボン市民にとって、遠く離れていても故郷を思い出すよすがであり,季節ごとに人生への思いを託すものであるだろう。
この写真集には,透明なひかりがあふれている。
湿度の高いジパングとは違ってそこには、かわいた空気が流れているためであり、時間が止まっているかのような印象を受けるのもそのためである。
ヨーロッパ大陸最西端の国・ポルトガルは、いまでも遠い国であるが、写真家は、透明なひかりをもとめてポルトガルへ,リスボンへ旅をしてきた。
この写真集は、そうした写真家が初めて世に問う、ポルトガルへの、リスボンへのオマージュである。 |