関口 照生 & 亀山 仁 写真展
「日常のミャンマー3」

2023年2月3日(金)〜25日(土)  関口照生 作家略歴 亀山仁 作家略歴


オリジナルプリント
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ギャラリー冬青は2023年2月、ミャンマーを長年それぞれのアプローチで撮影してきた関口氏・亀山氏、両氏の作品「日常のミャンマー3」を展示する。
関口氏は世界各地の人々の暮らしを撮影するプロジェクト「地球の笑顔」においてミャンマーで独自の文化と習慣を持つ辺境の村を訪れ撮影を続けている。2013年、日本にミャンマーの文化や伝統を紹介するために、増上寺にてお祭りを開催、寺子屋支援や交流の促進を続けていて、2017年、一般社団法人ミャンマー祭りを立ち上げている。
亀山氏はミャンマーで出会った人たちと交流を続け、2011年以前の軍政から今となっては儚い「民主化」で変化してきた人々やその暮らしを撮影してきた。最近は日本とミャンマーのつながりをテーマに、第二次世界大戦で日本軍が侵攻し敗退路となった白骨街道などの撮影を継続している。
以下、展示作家からのメッセージ

「2023年2月1日、ミャンマー(ビルマ)で軍がクーデターを起こしてから2年になる。現在もミャンマーの人たちは軍の弾圧を受けながらも粘り強く平和と未来を取り戻そうとしている。
世界に広がった新型コロナウイルスで渡航できなくなり、クーデターで撮影再開の予定は白紙になった。オンライン越しに悪化する現地の状況に胸を痛めている。
ヤンゴンなど都市部は一見落ち着きを取り戻しているように見えるが、毎日どこかで爆発や発砲があり、強盗なども増え治安が悪化している。地方では軍の空爆や焼き打ちで村ごと焼かれ、国内外の避難民は130万人を超えている。
美しい風土に穏やかな人たちが暮らすミャンマーとはかけ離れ、国際社会の助けは期待できず自ら戦うことを選んだ若者を中心に多くの血が流れている。
在日ミャンマーの人たちは毎週末、街角に立ち祖国の現状を伝え支援を集めている。そして「ミャンマーのことを忘れないでください」と訴え続けている。平和と自由を取り戻すために日本をはじめ世界の人たちの関心や共感、支援が不可欠と彼/彼女たちは考えている。
ロシアがウクライナ侵攻で世界の注目が集まりミャンマー関係の報道は減り忘れ去られていくことに強い危機感をもっている。
撮影や交流を通してミャンマーと関わり続けたなかでクーデターが起き、写真家としてミャンマーの人たちに何ができるのか?問い続ける日々が続いている。
写真展で平和な本来のミャンマーの姿を観て、現在の報道などで知るミャンマーと対比してほしい。ミャンマーで起きている人権侵害に関心を持つきっかけ、支援につながればと願っている。
長引く社会不安のなか経済活動も落ち込み治安の悪化も深刻化しているミャンマー、そして立場や思想信条の違いから人々の分断が広がるのを耳にする。日本に暮らすミャンマーの人たちには展示写真から、分断を乗り越え平和と未来を取り戻すため、祖国のあるべき未来の姿を考える契機になってほしい。」

ミャンマーの人たちと正面から向き合い長年撮影してきた関口氏と亀山氏の作品を展示することでその意義を深められると考えている。

2021年4月、ギャラリー冬青による写真家亀山仁氏の写真展では、同年2月に起きたクーデターを受けてギャラリーから亀山氏に展示内容の変更を提案し、平和な本来のミャンマーを伝える写真展「日常のミャンマー」を開催した。クーデター発生から1年が過ぎた2022年3月は「日常のミャンマー2」を開催した。
ギャラリー冬青は2013年より写真家亀山仁氏の写真展や写真集出版を通してミャンマーと関わってきた。自由と平和を求めるミャンマーの人たちに寄り添い、社会にミャンマーを伝えるメッセージを発信することを考え写真展「日常のミャンマー3」を企画した。



ギャラリー冬青



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