星野 寿一 写真展
「こうみょう《光明》IV〜“影向“」

2022年12月2日(金)〜24日(土) 作家略歴


鶏卵紙作品 
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 こうみょう《光明》とは、希望、仏・菩薩から発する慈悲や智慧を象徴する光。あらゆる人を救い、あらゆる願いをかなえてくれる観音。

  コロナ禍となり、足が遠のいていた海岸寺に石仏を撮りに行くと、境内の風景はいつもと同じで変わりが無いが、大変お世話になった方丈がお亡くなりになった事を知った。
新しい方丈に初めてお会いすると、他のお寺と兼務されており、海岸寺には法事等がある時にいらっしゃる事を聞いた。いくばくかの制約はあるが、大判カメラによる撮影の許可はいただいた。
簡易暗室設営による湿板制作には時間を掛けてお願いする事になるだろう。

 三度目となる二人展の作品は、家内が鶏卵紙による手彩色という技法に合わせ鶏卵紙で行うことにした。家内のアシスタントとして鶏卵紙のプリントを手伝う内に、その技法で表現された質感に魅了された。
古典技法の初期にはコロディオン湿板ネガから鶏卵紙プリントが行われており、今でも多くの作家がフイルムやデジタルネガから鶏卵紙の作品を制作している。

 観音菩薩は衆生を救うために三十三のお姿に変身するという、「影向」とは神仏が仮の姿をもって現れるという、そのお姿は観音菩薩そのものではないかと思っている。

星野 寿一






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