冒険心、野心、思わぬ出会い、そして偶然の出来事が重なり、 東京るまん℃と私はおよそ1年という期間において、同じ時期、同じ4つの都市でめぐり会うこととなる。 いつどこにいても写真を撮ってしまうのは、いつの間にか私の中に習慣として身に付いていったものであり、 東京で数年間にわたり東京るまん℃を撮影し続けたのも、それによるものだった。 東京るまん℃とクリス・ショーの香港での出会いは、いわば導火線。 これまで何気なく撮り続けていたスナップショットに、作品としての一貫性を与え、一つ一つの作品に 生命力を与えるきっかけであった。 そしてその作品は、東京、香港、パリそしてロンドン、加えてアジアとヨーロッパの橋渡しをしていく 過程で完結させなければならなかった。 そこに計画性はなく、私が察する限り目的もない。 しかし、もしかしたら何かしらの意味は有するのかもしれない。 これは、ある1年、ある一人の女と過ごした私の人生の一部である。 マーク・ピアソン 2016年7月30日